気づけば、自分のことは後回しになっていませんか
後輩の指導で一日中気を張って、ようやく仕事が終わったと思ったら、今度は自分自身の将来のことで頭がいっぱいになる。そんな夜を過ごしたことはありませんか。
こんな瞬間に、心当たりはありませんか。
– 後輩の指導で一日中気を張った後、自分自身の将来について考える余力がまるで残っていない
– 「そろそろ結婚は?」と聞かれるたびに、後輩の前ではしっかり者でいなければと余計に気を張ってしまう
– 誰かに相談したくても、「先輩なんだから」と思われそうで、弱音を言い出せない
後輩の成長は嬉しい。でも、自分自身の人生については、誰にも相談できないまま、一人で抱え込んでいる。そんな二重の負担を感じている方もいるかもしれません。
それは、あなたが要領が悪いから、ということではありません。むしろ、後輩にも自分自身にも、誠実に向き合おうとしているからこその、しんどさなのだと思います。
実は私自身も、後輩の指導を任されていた時期、自分の将来についてゆっくり考える時間がまったく取れず、気づけば一年があっという間に過ぎていた、ということがありました。後輩からの相談には親身に答えられるのに、自分の悩みは誰にも話せないまま、日記にだけこっそり書き留めていたのを覚えています。休日になっても、頭のどこかで仕事のことを考えてしまい、心から休めていない感覚がありました。
友人との食事の場で「将来どうするの」と聞かれても、うまく答えられず、話をはぐらかしてしまったこともあります。後輩の前ではしっかり者でいなければと気を張り、友人の前では本音を隠し、結局どこにも本当の気持ちを出せる場所がなかったのだと、今振り返ると思います。
「先輩なんだから」その思い込み、本当に必要でしょうか
「先輩なんだから、弱音なんて見せてはいけない」と、自分の気持ちにまで厳しいルールを課してしまうことがあります。
でも、先輩であることと、悩みを持たないことは、本当は別の話です。経験を積んでいるからこそ、抱えている悩みも増えていくのかもしれません。頼られる立場になったからといって、自分の悩みが消えるわけではないのです。
一度、後輩の指導がうまくいかなかっただけで、「自分は指導者に向いていないんだ」と、大きく広げて考えてしまうこともあります。でも、その一回のことが、これまでの指導全てを否定するとは限りません。
これは、あなたが未熟だからではありません。他人の成長を支えることと、自分自身の将来を考えることを、同時に抱えるのは、それだけで大きな負荷がかかることなのです。二つを同時にうまくこなせないのは、当然のことなのかもしれません。
限られた心のエネルギーを、後輩のために多く使えば、自分自身のために残せる分は、その分少なくなります。それは能力の問題ではなく、単純な配分の問題なのだと思います。
後輩も、あなたの頑張りに気づいていないだけかもしれません
後輩は、あなたが同時にそれだけの悩みを抱えていることに、気づいていないかもしれません。それは冷たいからではなく、まだ自分のことで精一杯で、周りの状況を想像する余裕がないだけ、ということが多いのです。
あなた自身も、後輩だった頃は、先輩の抱えている事情にまで、思いを馳せる余裕はなかったはずです。それは、悪気があったわけではなく、単に立場によって見えているものが違うだけなのだと思います。
いつか後輩が同じ立場になったとき、きっと今のあなたの頑張りに気づく日が来るはずです。今はまだ、その気づきが訪れる前の段階にいるだけなのかもしれません。
もし、少しだけ試してみたい気持ちがあれば、上司に「指導の負担について、少し相談したいことがあります」と、一言だけ伝えてみる、という方法もあります。抱えている状況を言葉にするだけで、周りの見え方が変わることもあります。数字や成果だけでは見えない苦労を、言葉にして初めて伝わることもあるのです。
もうひとつ、自分の将来のことは、今すぐ全部決めなくてもいい、と割り切ってみる、という方法もあります。後輩指導と将来設計を、同時に完璧にこなそうとしなくても大丈夫です。今は片方だけに集中する時期、と決めてしまってもいいのです。
もちろん、今はまだ誰かに相談するタイミングではないと感じるなら、無理に話さなくても大丈夫です。何も行動を変えなくても、「二つを同時に抱えているだけで、十分頑張っている」と知っておくだけで、少し心が軽くなることもあります。
今夜は、自分自身にも優しくしてあげませんか
後輩に優しくできるあなたは、本来、自分自身にも同じくらい優しくしていい人なのだと思います。
将来のことは、今この瞬間に全部決まらなくても大丈夫です。少しずつ、自分のペースで見えてくるものもあります。誰かと比べて焦る必要も、急いで答えを出す必要もありません。
明日も、無理せず、あなたのペースで大丈夫です。今夜は自分自身にも優しくしてあげて、ゆっくり休んでくださいね。
